一般財団法人教育支援グローバル基金|ビヨンドトゥモロー

サマー・プログラム2021 開催報告

概要

8月20日~22日の3日間、ビヨンドトゥモローの現役奨学生と、卒業生の代表を対象とした「ビヨンドトゥモロー サマー・プログラム2021」を開催しました。コロナ禍において、対面でのプログラムを行うことが難しい状況が続いている中、ビヨンドトゥモローでは、学生同士が直接出会い、切磋琢磨する事で得られる貴重な体験をどうにか実施提供できないか、という思いで模索を続けてきました。度重なる検討の結果、今年度については、例年夏季に実施していた海外での長期研修を中止し、感染対策を徹底の上、3日間に縮小したプログラムで実施いたしました。

今回は、昨年度から毎月取り組んできたオンラインでのプログラム実施のノウハウを活かし、初の試みとして、東京での対面プログラム実施とオンライン参加(自由選択)を組み合わせたハイブリッド型での実施となりました。

お互いのバックグラウンドをシェアする体験共有やゲストスピーカーの講和、仲間とのディスカッションを通し、テーマである「変化とレジリエンス」について考えを深め、最終日には 10周年記念イベント 及び 提言発表会 で各班ごとにゲストへの提言発表を行いました。

【主催】一般財団法人教育支援グローバル基金

【開催地】国立オリンピック記念青少年交総合センター(東京)
     ZOOMによるオンライン参加

【参加者】「エンデバー2021」
     「ジャパン未来スカラーシップ・プログラム2021」
     「ジャパン未来フェローシップ・プログラム2021」
     「ビヨンドトゥモロー年間プログラム卒業生(代表数名) 

参加者22名

プログラムハイライト

1日目:仲間との体験共有

今年度初めて顔を合わせ、仲間との体験共有を行うことができました。互いのバックグラウンドや、ビヨンドトゥモローに参加した理由、興味・関心などを共有することで、心が軽くなり、相手を受け入れ、仲間同士の信頼関係を築いていきます。

オリエンテーション

協力:HADO日比谷店(株式会社meleap)

プログラム初日には、日本初のARスポーツ「HADO」を体験。ヘッドディスプレイやアームセンサーを装着し、エナジーボールを打ち放つゲームに、参加学生は始め、皆戸惑いながらも、だんだんと動き方をマスター。チームで協力しあって戦いました。

2日目  講師:ビヨンドトゥモロー理事、特定非営利活動法人ジェン(JEN)  理事・事務局長 木山啓子様

特定非営利法人JENの創設から関わり、20年以上にわたり、紛争地などでの支援活動に従事されている経験から、緊急支援に依存することなく、その地域の人々が自立できるための支援とは何か、について様々な事例を用いてお話いただきました。

3日目 ゲスト講和:社会活動家/東京大学先端科学技術研究センター特任教授/全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長 湯浅 誠様

自身の幼少期の体験から、「変化に対してどう向き合うか、変化に柔軟に対応し、ルールを変えることで、全員が参加できる新しい形を生み出した経験が、いまの自分に生きている」といったお話や、「会話、議論、対話の違い」では、「対話には必ず相手を知ろうとする姿勢が必要だ」など、学生にとって学びとなる様々なお話を聞かせていただき、学生は沢山の刺激を受けていました。

3日目:発表

オンラインと会場の学生チームに分かれ、「レジリエンスの高い社会を実現のために私たちに何ができるか」というテーマに基づき、2日間話し合ってきたことをプレゼンテーションしました。

10周年記念行事

発足から10周年を迎えたビヨンドトゥモローの歩みを振り返る動画を卒業生、現役生が中心となり制作しました。その動画を今プログラム最終日に上映しました。また、卒業生チームによる提言発表や、卒業生のパネルディスカッションの実施も行いました。

参加学生の声

スカラー、エンデバー、卒業生などそれぞれの視点から話し合いができてよかったと思います。メンバーの中で、一つの提言を発表するまでにそれぞれの境遇や生活での様子が共有でき、自分の想像だけでは追いつかない実際のみんなの姿を知ることができてとても大きな学びになりました。コロナ禍ではありましたが、それぞれがこの機会を自分にとって充実したものになるよう意識的にメンバー同士での体験共有に関わらずいろんなお話ができ、よかったなと感じました。

“自分自身を深く見つめ直すことができました。本当に、参加してよかったなぁと心から感じます。それだけにコロナ感染者が出てしまったことが残念でなりません。学んだこと、感じたことがたくさんあって、本当に素晴らしい3日間でしたが、どこか後ろめたさというものも感じております。
しかしそれでも、それを一瞬で凌駕してしまうほどのポジティブな感情が、合宿を思い出すだけで沸き上がってくるんです。まだ気持ちの整理がついていませんが、今後少しずつ、この経験を自分の一部にしていけたらなと思います。 “

“オンライン参加になってしまいましたが、有意義な活動になったと思います。また直接会える機会があると嬉しいです。”

コロナ感染対策について

今プロジェクトの実施において、以下の感染防止対策を行った上でプログラムを実施いたしましたが、残念ながらプログラム後に2名の陽性者が判明しました。陽性判明後、参加者および保健所の指示に従い、経過を見守り、陽性と判明された2名は1週間程度で体調が回復されました。今回の結果を真摯に受け止め、今後のプログラム運営に役立てていきます。

<プログラム事前・事後>

・事前、事後のPCR検査を参加者全員に実施

・プログラム開始7日前からの健康チェックシート記入

・体調不良者等の参加の禁止

<プログラム期間中>

・移動手段を当財団手配のバスに限定

・マスク着用

・アルコール消毒

・毎朝の体温確認

・対人距離の確保

・飛沫防止パネル利用の徹底

・定期的な喚起

・食事中の会話の禁止

ビヨンドトゥモローについて