「ジャパン未来リーダーズサミット2024」を開催しました!
2024年10月12日(土)~14日(月・祝)、東京都内にて、「ジャパン未来リーダーズサミット」を開催いたしました。
年間のプログラムの中で最大規模となる「サミット」。今年は53名の学生が全国各地から参加し、困難を乗り越えたリーダーとなるための一歩を踏み出す機会を提供することができました。
活動への思い
今回のサミットのテーマは、「若者が考える社会的孤立」。近年社会的に問題視されている問題について、高校生・大学生等の視点から、自分たちの経験や学びを活かしてできることについて考えてもらいました。
また、年始に発生した能登半島地震に対する支援の一環として、北陸地域の高校生を11名招待し、高校生たちに東京での学びの機会を提供するとともに、参加学生全体で自然災害や復興について考える時間を設けました。
私たちは、若者が「逆境」に押しつぶされずに希望を抱き続けることのできる社会を目指しています。家庭環境や誰かからの悪意、自然災害によって、彼らの道を閉ざすことはあってはなりません。
そんな思いを、彼ら自身に、そして社会に伝えることができるようにと、今回のサミットを開催しました。
―自分の次のステップを踏むことができ、これからの人生をより良いものにできると感じました。(サミット初参加・高校1年生より)
―自分の過去は恥ずかしいものじゃない、むしろその経験があるからこそ今の自分があるんだということに気付かされました。(エンデバー奨学生・高校2年生より)
開催概要
〈参加学生〉
・エンデバー(高校生)奨学生(14名)
・ジャパン未来スカラーシップ・プログラム(大学生等)奨学生(12名)
・サミット外部高校生(15名)
・北陸地域の高校生(12名)
・インターンシップ参加生(6名)
〈ご支援〉
バンク・オブ・アメリカ、全日本空輸株式会社、グリーンコア株式会社、キンコーズ・ジャパン株式会社
〈後援〉
文部科学省
活動ハイライト
提言作成
参加学生たちは、3日間を通して社会的孤立について考え、「望まない『社会的孤立』から生じる問題を解決するために、私たちができること」について班ごとにディスカッションを行いました。
各班に、メンターとして社会人ボランティアの方々に入っていただき、高校生・大学生等の視点と社会人の視点を組み合わせながらの提言を作成しました。
最終日には、提言発表会を行いました。
審査員の方々やご観覧の皆様の前で、参加学生たちが作成した提言をプレゼンテーション形式で発表し、社会に向けて自分たちの思いを訴えました。
ビヨンドトゥモローの年間奨学生による今年度の活動報告も行われ、参加学生が主体となって創り上げた提言発表会となりました。
スペシャルセッション
2日目にはゲスト4名をお招きし、「自然災害とこれからの社会」というテーマのもと、弊基金代表理事・橋本大二郎がファシリテーターを務めるパネルディスカッション形式のセッションを行いました。
セッション冒頭には、石川県立輪島高校が授業の一環で行う街おこしプロジェクト、通称「街プロ」について輪島高校からの参加学生が発表をし、ゲストの皆様からのフィードバックを頂きました。
パネルディスカッションでは、
①東日本大震災や能登半島地震の発生当時、ゲストの皆様がどのような立場で何を思われたのか、そこから現在にかけて何をされたのか、
②皆様の考える「本当の復興」とは何か、
③震災時に限らず、ご自身がアクションを起こされたり、道を究められたりする中で、大変だったことや意識していることについて、それぞれからお話を頂きました。
ジャンルの異なる場で活躍されている 4 名 の方々から、それぞれの立場やご経験をもとにお話を頂くことで、参加学生たちは、より多角的な視点を得ることができたのではないかと思います。
なお、この様子は、NHK首都圏ニュースにて取り上げられました。記事・映像は、こちらからご覧いただけます。
参加学生の声
●外部参加生(高校1年生)
「経験をすることの重要性を学びました。前の自分は、適当に物事を進めてただそれで終了という感じでしたが、今は何かをするとなるとそれに対してどう思い、どう行動をするかなどその次を考えて物事を進めることができるようになったと変化を感じました。このビヨンドトゥモローという機会を通して経験をすることにより、自分の次のステップを踏むことができ、これからの人生をより良いものにできると感じました。」
●北陸地域の高校生(高校2年生)
「自分は3日間のサミットで、多くの刺激を受けました。様々な視点や知識を共有することで、自分自身の視野が大きく広がっただけでなく、新しい挑戦への情熱が湧き上がりました。この貴重な経験は、これからの自分の成長に大きな力となると感じています。」
●エンデバープログラム参加者(高校2年生)
「私はこれまで、母子家庭という家庭で普通とは違う、親が2人いないことは恥ずかしいことだと自分の中で思い込んで過ごしてきました。そのため、ありのままの自分に蓋をし、父の話をすることを避けてきました。しかし、ビヨンドの仲間とこれまでの経験や思いを共有し、自分の過去は恥ずかしいものじゃない、むしろその経験があるからこそ今の自分があるんだということに気付かされました。このサミットではすぐには乗り越えられなかった過去もだんだん乗り越えられている、そんな自分の変化に気づかせてもらえる機会となりました。」
●スカラーシップ・プログラム参加生(大学1年生)
「サミットに参加する前、普段自己肯定感の高い私が珍しく悩んでいました。そのため、今回のテーマである社会的孤立に真剣に向き合えるのかわからなかったです。しかし、ディスカッションの中で「自尊心が下がってしまうのは仕方がない、そのうえで自尊心をあげてあげられるものが必要」という声が上がりました。以前までは悩むこと自体をなくしたい、人生において無駄な時間だと考えていましたが、悩むことは悪くないのだと感じて、沢山悩んでみようと思えました。」
3日間のプログラムは、参加学生たちが自分と、社会と、徹底的に向き合うことのできた、濃密な時間となりました。
今回のプログラムも、多くの方々にご協力いただきました。この場を借りて、すべての皆様に感謝申し上げます。