遺贈寄付とは?70代の認知度80%以上の社会貢献のカタチ!
遺贈寄付は、「次世代への贈り物」や「レガシーギフト」とも言われる寄付の方法です。遺言によって財産の全部、または一部を特定の個人や団体に寄付することを指しており、70代の認知度は80%以上と言われています。また、遺贈寄付をすることで相続税などの節税につながることから、関心が高まっている社会貢献の1つのカタチです。今回の記事が、遺贈寄付と逆境に置かれた若者を応援するビヨンドトゥモローの取り組みを知って頂くきっかけになれば幸いです。
遺贈寄付とは?
遺贈寄付は、民法第964条で定められており、遺言によって財産の全部、または一部を、配偶者や子どもではなく、特定の個人や団体に寄付することを指します。また、社会貢献活動をしている団体(公益法人、NPO法人、学校法人など)に寄付することで、社会に役立てることができ、相続税の節税にもつながることから、遺贈寄付への関心が高まっています。
第九百六十四条 遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる。
(引用元:民法第964条|電子政府の窓口e-Gov) 民法に記載がある通り、遺贈寄付には包括遺贈と特定遺贈があります。包括遺贈とは、財産の割合を指示して遺贈を行うものです。例えば、「全財産の1/3を〇〇に遺贈する。」というような遺贈の方法です。ただ、包括遺贈は、被相続人の負債も引き継ぐ義務が生じるため、寄付の受け取りを拒否される場合があります。 一方で、特定遺贈は、遺贈したい財産を具体的に特定して遺贈を行うものです。例えば、「〇〇に金一千万円を遺贈する。」というような遺贈の方法です。特定遺贈は、負債を引き継ぐ義務はないので、社会貢献活動をしている団体へ遺贈寄付をする場合は、特定遺贈にするのがおすすめです。
遺贈寄付の現状
人生の中で築き上げた財産を、社会に役立てることができ、節税にもつながる遺贈寄付の認知度は70代で80%以上と非常に高いです。また、遺贈を前向きに捉えている方は10代~60代の平均で約50%で、遺贈が一定程度支持されていることが分かります。
「遺贈」の認知度は70代で80%以上
国際的な特定非営利活動法人の国境なき医師団の調査によると、「遺贈」を認知している方の割合は70代で85.5%に及びます。また、「遺贈」を理解している方の割合は70代で57.5%になっており、70代の方の2人に1人が遺贈がどのようなものか理解しています。 また、40代、50代、60代、70代と、年齢を重ねるほど、遺贈の認知度や理解度が高くなっており、終活の1つの選択肢として広がりつつあることが分かります。 参考 遺贈に関する意識調査2018|国境なき医師団,P3
「遺贈」に関心がある人は平均で約50%
同じく国境なき医師団の調査によると、遺贈に前向きな回答をした方の割合は、10代~60代の平均で49.8%になっています。また、どの年代でも遺贈に前向きな回答をした割合に大きな差はなく、平均的に50%前後の方が遺贈を支持していることがわかります。 (参照元:遺贈に関する意識調査2018|国境なき医師団,P3を参考に筆者作成) また、日本財団が調査した「遺贈寄付を行う方の意向」の結果によると、44%の方は「自分の財産を希望する社会貢献に役立てたいから」と回答しており、21%の方は「税金(相続税)対策として」と回答しています。 参考 遺贈を知る|日本財団
遺贈寄付をする3つの方法
遺贈寄付をするには、大きく3つの方法があります。1つ目は「遺言による遺贈寄付」、2つ目は「相続財産による遺贈寄付」、3つ目は「お香典・お花代による遺贈寄付」です。それぞれの方法を簡単にご紹介致します。
遺言による遺贈寄付
遺言による遺贈寄付は、遺言書を作成して、財産を寄付する方法です。ご家族や親族がいる場合でも、法的拘束力のある遺言書に遺贈したい旨や遺贈したい団体を記すことで、支援したい団体に財産が寄付されます。
相続財産による遺贈寄付
相続財産による遺贈寄付は、財産を受け取ることになった相続人の方が、故人の遺志を汲み取って寄付する方法です。手紙やエンディングノートで「寄付したい」という考えを伝えておくことで、その意思を汲んだ相続人が寄付する可能性があります。
お香典・お花代による遺贈寄付
お香典・お花代による遺贈寄付は、ご逝去された際に寄せられるお香典やお花代を、故人やご遺族の意志により寄付する方法です。 なお、上記の3つの方法以外にも、保険会社や信託銀行に財産を移転して、遺産を寄付する方法もあります。
遺贈寄付をした場合の税制上の優遇措置
寄付先が個人の場合、原則として相続税が発生しますが、公益事業(社会福祉や学校運営事業など)を行っている法人に寄付し、寄付した財産が事業用に活用される場合、相続税が控除される場合があります。 ただし、遺贈寄付する財産が不動産や株式など、現金以外である場合、譲渡所得税が発生する場合があります。そのため、認定NPO法人や公益団体などは、現金による遺贈寄付以外は受け付けていないことがあります。
遺贈寄付で若者の未来を応援しませんか?
ビヨンドトゥモローにご寄付頂いた財産は、虐待を経験したり、児童養護施設に暮らしたり、親との死別・離別を経験するなどの困難に直面した若者たちの財政的支援と人材育成プログラムに活用させて頂いております。
ビヨンドトゥモローの活動内容
ビヨンドトゥモローは、親との死別・離別を経験したり、児童養護施設で生活しているなど、社会経済的に困難な状況に置かれている若者をサポートしている一般財団法人です。「逆境は優れたリーダーを創る」の理念の基に活動しており、逆境にあってもなお他者のために生きる存在となるべく道を切り拓こうとする若者に、財政的支援と人材育成プログラムを実施しています。 具体的な支援内容は、給付型の奨学金給付と、人間的な成長を促す人材育成プログラムの2本柱です。参加した学生は、これらのプログラムに参加することを通して、これまでの自分の歩みを振り返り、向き合うことで、これからの人生で他者のため、社会のために何ができるかを考え、自分の未来のビジョンを描き、成長していきます。 ビヨンドトゥモローへの寄付のご相談は、こちらでお受けしております↓ 遺贈によるご寄付(遺産、相続、お香典などによるご寄付)|BEYOND Tomorrow
ビヨンドトゥモローに参加した若者の声
ビヨンドトゥモローのプログラムに参加した若者の中から、3名の方の声をご紹介します。引用元リンクより全文をご覧頂くことができますので、ぜひ一人ひとりのストーリーに触れてみてください。
山内菜々夏さん
経済的な事情で進学を諦めかけていた時、高校2年生の時にビヨンドトゥモローに初めて参加し、誰にも語ったことのなかった自分の経験を話すことができた。道に迷いかけていた自分を、多くの人が励ましてくれたことから、夢を諦めずに追いかけることを決意。将来は、法律家となり、奨学金制度の充実や、親のいない子どもの支援に携わり、誰もが安心できる社会を築く力となりたい。
(引用元:参加学生の声 山内菜々夏|BEYOND Tomorrow)
藤本翔さん
ビヨンドトゥモローでの様々な活動が刺激となり、「変わりたい」と思うようになりました。変わりたい、と思ったのは、人生で初めてのことで、自分の意見をきちんと言えるようになりたい、そして変わるとするならば、エンデバーで変わるしかない、と思いました。それは、ビヨンドトゥモローが、隠すことなく何でも言えて、自分が自分でいることのできる場所だからだと思います。
(引用元:参加学生の声 藤本翔|BEYOND Tomorrow)
萩原みらいさん
そしてビヨンドトゥモローに来て、仲間たちに出会って、初めて、自分の暗い過去を力に変えることができたように感じています。暗い過去があるからこそ、人の心の痛みに想いをはせることができたり、人がよくないと言われることをしている時でも、そこに至る過程があるということに気づくことができました。
(引用元:参加学生の声 萩原みらい|BEYOND Tomorrow)
まとめ
遺贈寄付は、相続税を控除することができる寄付の方法です。また、「遺贈が社会現象化すれば、よりよい社会になる」と考えている方も多くいらっしゃる社会に貢献できる取り組みの1つです。ぜひ遺贈寄付の仕組みを活用して、ビヨンドトゥモローへのご支援をよろしくお願い致します。 ご寄付・ご支援方法の詳細はこちら 参考 遺贈寄付とは|全国レガシーギフト協会 遺贈寄付サポートセンター|日本財団 遺贈・富裕層寄付の推進|日本ファンドレイジング協会